「ぷらむ」鹿児島 「20周年記念講演会」開催される
めっきり春めいて……と申し上げるより、一気に汗ばむくらいの候になり、体調管理が難しくなりましたね。みなさま、お元気でいらっしゃいますか?
去る3月1日(土)このブログでもご案内いたしました「ぷらむ」鹿児島主催の「20周年記念講演会」が、ハートピア2F大会議室で開催されました。
演題:「高次脳機能障害ー当事者、家族、関わっていく方たちのために」
講師:鹿児島大学病院 リハビリテーション科
大濵 倫太郎 先生
今回は当事者、家族の他に支援していただいているリハビリの専門家、事業所のスタッフの方々も入られ総勢33名の参加でした。演題の内容について事前調査で、「当事者、家族の周辺の方々に、高次脳機能障害のことをもっと知ってもらいたい。」と、ありましたので、 立場の違う方同士、熱気溢れる中で開催されることになりました。
このブログにて、いかに熱心に大濵先生のご講演を聴かせてもらったかを伝えるのは困難ですので、大濱先生にご講演後、今回の要約を作っていただきました。初めの部分を抜粋させていただきます。
「高次脳機能障害は外見からはわかりにくいこと、しばしば本人に自覚がないこともあることから、『見えない障害』と言われる。そのため、障害を負った当事者、家族、関わる方と相互に理解し共感することが困難な場合が多い。高次脳機能障害の理解が難しい原因に 1.生じる症状が独特であり、周囲の人達が同様の経験を持ち合わせておらず共感できない こと。 2.高次脳機能障害と診断できる境界は軽症者では曖昧であること。 3.多くの高次脳機能障害で当事者が症状を自覚できないことが挙げられる。 様々な高次脳機能障害の症状と対処について理解することは重要であるが、当事者、家族、関わる方の相互理解と共感を深めるためにまずは障害にとらわれず、高次脳機能障害の仕組みについて知ることが近道であると考える。」
次に「大脳のしくみ」ついての説明がとてもわかりやすく写真付きでありました。 そして、当事者への好ましい対応の仕方をあげられています。要約文から抜粋させてもらいます。
「高次脳機能障害について共通する関わり方に 1.規則正しい生活の確立と十分な睡眠の確保を促すこと。 2.視力や聴力に問題がある際は眼鏡や補聴器を利用させること。 3.興味を持って取り組める課題を選択する、もしくは興味の持てる声掛けや工夫を行うこと。 4.ポジティブなフィードバックを心がけること。 5.当事者の苦手なことを周囲が理解し、代償手段の導入や介助を行うことを提案する。」
昼食後はコの字型に机といすを配置し、大濵先生を囲んでの「相談会」に入りました。前もって質問を大濵先生に提出していた方は、文書でお返事がもらえ、喜んでいました。 相談会に参加された方は23名でした。
相談の時間は、13:00~15:00と限られていますが、みんなに悩み事の一部をしゃべってもらうことにしました。各人の質問の後、大濵先生からお言葉をもらい、次に参加されている専門の方、似たような体験をされている方からもアドバイスをもらえましたので、よい収穫が得られたのではないでしょうか? 時間オーバーしてしまいましたが、一生懸命聞いておられましたので、どの方も疲労困憊された表情に身えました。
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